エアトリNow(旧:トラベル・ナウ)はお得?高い?徹底調査

旅行ノウハウ

Travel now トラベルナウ
支払いは2ヶ月後でOK!というZOZO TOWNのツケ払いを旅行に持ち込んだ新しいサービスTRAVEL Now(トラベル・ナウ)(現:エアトリNow)がスタートしました。

支払いが2ヵ月後でOKで、すぐに旅行に行ける、クレジットカードなどでは必要な審査が一切必要ない、という旅行好きには夢のようなサービスに思えます。

そこで実際にTRAVEL Nowでツアーを予約すると、お得なのかを台湾旅行を例に調査してみました。

追記(2020/07):2018年6月のトラベル・ナウのリリース直後に調査を行い、後払いとは言え割高ではないか、というレビューを掲載しました。

残念ながら事業はうまく行かなかったようで、2019年にエアトリに事業が譲渡され、現在はエアトリNowという名称になっています。リリース時はパッケージツアーの販売が中心でしたが、現在は格安航空券が中心になっているようです。

TRAVEL Nowで予約できるツアー料金の調査

旅行先として選べるのは、国内の熱海・伊豆、北海道から海外は、韓国、台湾、ベトナム、中国、ハワイなど人気の旅行先がそろっています。ヨーロッパがないのは10万円を超えてしまうからでしょうね。海外旅行で最近ブームの台湾を選んで見ます。
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東京発、8月4日~8月7日(3泊4日)、大人1名の条件で検索してみました。旅行期間は調査日の約1ヶ月先を指定しました。ホテルは台北中心部にある西門町にあるリオ ホテル西門のようです。ちなみにBooking.comの評価点は6.8です。旅行代金は84,840円です。
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フライトは、下記の時間帯のいずれかの便のようです。航空会社はLCCのスクートでした。帰りの出発が0:55になってしまったら、ちょっと厳しいです。
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ホテル、航空会社が確認できましたので、詳細を少し見てみます。支払いが2ヵ月後とは言え、当たり前ですが、30日前になるとキャンセル料金が発生するので注意してください。料金はホテル・航空券・諸税・サーチャージの合計が70,700円で、販売手数料が14,140円です。手数料は旅行代金の20%になっています。
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20%は、オンライン予約全盛の昨今、通常では考えられない手数料です。この破格の販売手数料が審査なし・2ヶ月先の支払いOKを実現しているカラクリのようです。審査がない、ということはこれだけコストを払わなくてはいけないということですね。誤解を恐れずにいえば、支払いができなかった人の分を、支払った人が分担するということです。
なお、ツアーを委託販売しているのがサービス運営者の株式会社バンクで、旅行企画をしているのは株式会社エボラブルアジアです。エボラブルアジアの名前を直接を聞くことは少ないと思いますが東証1部に上場しています。DeNAトラベルを買収して改名したエアトリも運営しています。つい最近、エアトリで航空券を購入しましたが販売手数料はとられませんでした。

同じホテル、航空券を個別予約した時の料金の調査

上記のTRAVEL Nowで予約できる台湾のツアー(ホテル、航空券)を自分で予約したらいくらになるのか調べてみました。

ざっと手順を書きますが、ホテルと航空券を予約するだけなので、そこまでは難しくなく、30分もあれば申し込みが完了します。こちらの場合は、クレジットカードで支払いをすることが前提です。

まずはホテルの料金を検索します。本来は、ホテル最安値を比較できるトリバゴを使うと早いのですが、「リオ ホテル西門」と検索して該当候補がなしでした。そこで代表的なホテル予約サイトBooking.com(ブッキングドットコム)Expedia(エクスペディア)での価格を調査してみました。

下記がBooking.comで調査した3泊の料金です。15,223円でした。
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こちらがエクスペディアで調べた料金です。15,216円とほぼBooking.comと同額でした。
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なお、エクスペディアではVISA、MASTER、JCBなど提携クレジットカードで支払うと8~10%になるクーポンが使えます。これを使うと約1,000円ほど安くなりました。エクスペディアのクーポンに関しては下記の記事で詳しく解説しています。


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続いて航空券の料金を調べます。航空会社はスクートですが、スクートの公式サイト以外で予約したほうが安くなるケースもあるので、まずはGoogleフライトで検索します。
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TRAVEL Nowで指定されたのと同じ条件のスクートの成田-台北便が検索されました。スクート公式サイトで予約するのが一番安くなるようです。
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Googleフライトで検索される料金はクレジットカードの手数料が含まれていないケースもあるので、スクートの公式サイトで支払いの最終金額を調べました。案の定、クレジットカード手数料1,600円がプラスされ、29,630円となりました。
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フェアに比較するにはキャンセル条件をそろえる必要がありますが、今回はそろえられませんでした。ホテルは直前までキャンセル料金がかからない個別手配のほうが有利で、フライトはスクートはキャンセル返金なしのクラスなのでTRAVEL Nowが有利になっています。

TRAVEL Nowと個別手配の料金比較

同じ内容の旅行に対して、TRAVEL Nowと個人手配の料金は以下の通りとなりました。

TRAVEL Now84,840円 = 旅行代金:70,700円+販売手数料:14,140円
個別手配44,853円 = ホテル代:15,223円+航空券代:29,630円

上記の結果は、あくまでTRAVEL Nowのツアーの中から恣意性なく選んだ1例に過ぎませんが、想像以上に価格差がつきました。販売手数料20%分は、審査なしで購入できる対価なので、この対価分は高いとは予想していました。しかし、純粋な旅行代金だけでも70,700円-44,853円と25,847円の差がついたのは驚きです。なお、実際にTRAVEL Nowで旅行をしたわけではないので、旅行中のトラブルを手厚くサポートしてくれる、などのメリットについては考慮対象外です(手厚いサポートがある旅行代理店の金額が高いのは当然ですので)。

上記は一例ですが2倍近い金額差があることを納得の上、審査なしで2ヶ月先に支払いできるメリットを感じるのであればTRAVEL Nowを使うのも良いと思います。

旅行で得られる感動はお金に換えられないものだと思っているので、旅行するチャンスを増やすTRAVEL Nowを応援したいと思っています。ですが、さすがに高すぎじゃないか、という気がします。

値付けの自由は事業者の当然の権利ではあるのですが、TRAVEL Nowのターゲットは旅行慣れしていない人だと思うので、余計に気になります。

セールやキャンペーンで割安なツアーも提供していると思いますが、全般的に料金をもっと抑えて旅行者増加に貢献してもらえるとうれしいです。

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